研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は,温暖化時の強大台風に匹敵する台風下の流速・波浪などの海洋実測データを取得し,それを基にした高潮・高波・浸水の数値予測を行うことである.WavesADCPおよび水温計を西表島網取湾に設置し,強大台風下の海洋観測データおよび気象平常時の海洋観測データの取得を取得した.その結果,西表島アメダス観測所にて最大瞬間風速42.4 m/sを記録した台風1808号下などの流速,波浪,水温データの取得に成功した.そして,津波シミュレータT-STOCを高潮浸水解析を実施できるように改良し,可能最大級台風下の高潮による浸水などを予測した.
海岸工学
本研究によって,温暖化時に三大湾に来襲すると予測されている強大台風に相当する台風下の流速などのデータを取得した.これによって,信頼性の高い高潮・高波・浸水を予測することができた.この結果は,計画規模を上回る高潮に対するハード面の整備を議論する際,基礎検討の一助として活用できると考えられる.