本研究では水道システムにおける自由生活性アメーバ(FLA)とレジオネラ属菌の管理強化を目的として,微生物再増殖と水質の調査と,FLA細胞の除去による増殖抑制効果を調べるための回分試験を実施した。FLAは0.5 mg/L超の遊離塩素が残留する給水栓からも検出され,残留塩素管理によるFLA管理の困難さが示された。孔径3 umのメンブレンフィルターによりFLA細胞は除去され,一定のレジオネラ増殖抑制効果が確認された。 また,水道水に優占するFLA分離株を用いて,2種類の自家蛍光物質を指標とした定量法を検討した。10 cells/mL以上の濃度範囲で,濃度対数値に比例した蛍光強度の増大が確認された。
|