二方向格子シェルを圧縮抵抗できない引張ブレースで補剛した場合でもあっても、比較的高い座屈耐力を有することを明らかにした。この事実は、通常三角形分割され煩雑な接合部を持って建設されることの多いラチスシェルを、接合部のディテールがより簡素な二方向格子シェルとすることができ、ローコストな構造形式としての普及が期待できる。 また、座屈解析の煩雑さや座屈挙動の分析が容易となるように、線形座屈解析結果を用いて座屈耐力を簡便に予測する手法を提案した。この手法は、座屈挙動の難しい引張ブレース補剛された格子シェルを構造設計するうえで大きな助力になり得る。
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