研究課題
基盤研究(C)
本研究では、平均風圧による換気量に対して瞬時の風圧による換気量の算出を行うことで、風圧変動による自然換気量を定量的に評価することを目的とする。LESを用いて単独及び複数建物モデルを対象とした解析を行い、算出された壁面の時系列圧力データから風圧係数を算出する。算出された風圧係数を基に換気回路網計算で、風圧変動による自然換気量の算出を行う。自然換気量の算出は等温及び冬季、夏季、中間期を想定した温度差を考慮し、検討を行う。
建築・都市環境工学
室内外温度差及び外部風によって生じる圧力差の方向が逆向きの場合、風圧変動を考慮した換気量の検討が必要であると考えられる。周囲に同程度高さの建物がある場合、外部風によって壁面で生じる圧力が小さくなるため、室内外温度差による圧力差の影響が相対的に大きくなる。室内外温度差を考慮した場合、平均圧力差から算出した換気量に対する変動を考慮した換気量の増加率は、外部風による平均圧力差と室内外温度差による圧力差が同程度で逆向きに生じた場合に極めて大きくなる傾向がある。