吸着式冷凍機は、吸着材が塗布された2つの熱交換器を用いて吸着・脱着を交互に行う方式であるため、出力である冷水温度が大きく変動する(4~5℃)ことが課題となっている。 本研究では装置内部で冷却水量を調整することにより吸着速度の制御を行い、冷水出口温度の一定化を試みた。その結果、定格稼動時の冷凍能力に対して80~90%の出力とすることにより、冷水出口温度の平均偏差を±0.2℃以内(一般空調では十分な精度)に改善できることが確認できた。また、吸脱着モデルに用いた解析により、冷却水流量を変化させることによって冷水温度の一定化をはかるロジックを構築し、実験値との比較により妥当性を確認した。
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