二酸化炭素排出量やリサイクル率の評価が学・業界、行政で一般に行われているが、これらはいずれも資源投入側の評価になっており、廃物・廃熱の廃棄側の評価にはなっていない。そのため、エントロピー理論を用いた本研究成果はカーボンニュートラル推進の対象外である「廃棄側の建築環境問題」の解決につながる。 再生エネルギー利用の分野でよく言われる「エネルギーの地産地消」はエネルギーの不生不滅を定義するエネルギー保存の法則に反し、概念の健全な進展を阻んでいる。本研究では消費を表す概念であるエクセルギーをバイオマス資源の地産地消に適用することで矛盾の解消に成功し、バイオマス資源の「地産地消」の理論基盤を与えている。
|