津波や河川氾濫などの広域災害発生が懸念される沿岸部を対象として、昼間と夜間において、避難場所や経路がどの範囲から把握できるかという調査を行った。そして避難場所までの経路を最小限の照明で認識するような照明計画を立て、現地の広い範囲で仮設的な実験を行った。社会実験を踏まえて、夜間に災害が起きた際に咄嗟に方向や避難経路が認識できる光環境の計画手法を検討した。具体的な地域の一つとして、観光地としての再生が期待されると共に津波被災の危険のある静岡県東伊豆町の熱川温泉を取り上げた。調査や実験の結果、主要な景観要素を夜間に可視化することで景観の向上だけでなく、高台方向の認識にも寄与することを確認した。
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