研究課題
基盤研究(C)
本研究は,都市に展開されている気象観測データと気象モデルによる格子点値をデータ同化技術を用いて融合させることにより,より精度の高い初期値を用いた気象モデルによる風計算を実行し,風環境評価の精度向上に資する高精度な標準上空風を10分毎で作成した。具体的には,ビル風のアセスメントとして用いられる10分間平均風速の風計算を行い,「10分間平均風速の累積頻度に基づく評価尺度」に資する標準上空風を作成した。
気象学
建物周辺で歩行者を危険にさらすビル風が社会問題となっており,建物の計画・設計段階からの風環境評価は非常に重要である。気象モデルにより標準上空風を整備することにより,風環境評価を行うに当たって,評価領域で建物の影響を受けない信頼度の高いデータを得ることができた。そのため,環境アセスメントに対するコストを軽減できるという波及効果が期待される。