建物の部材・機器の維持管理に関する情報を点検業務中に両手を塞ぐことなく円滑に閲覧することを目指し、Mixed Reality(以下、MR)を用いた維持管理情報の閲覧システムを開発した。無線LAN経由でデータベースに接続されたHMD型MRデバイスを装着し、特別な操作をすることなく情報を知りたい部材・機器に接近するだけで、情報が表示されたパネルが現実空間に次々と重畳される仕様とした。また、点検結果の入力機能もあわせて開発した。 評価の結果、次々と情報が表示されるという開発システムの仕様は概ね支持された。一方で、MRデバイスの処理能力不足による重畳のズレや情報入力のしづらさが課題としてあげられた。
|