本研究は、都市計画を再定義し、それが有効であることと、より有効となるための課題を研究的に示した。まず本研究の主要概念である「公共観」の変遷につき考察し、成果は日本都市計画学会編『都市計画の構造転換』(2021.3)にも組み込まれた。第1章、第2章が基礎編である。第3章をマスタープランの刷新、第4章を計画許可システムへの進化とし、この両者が新しい都市計画法の主要部分をなすように構造づけた。マスタープランを明確な政策の束に近づけることで、維持管理型の新しい公共ニーズに対応する。第5章では都市計画関連法の分析を踏まえた新たな法体系の姿を、第6章で新しい都市計画法の構成を示した。
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