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2018 年度 実施状況報告書

海外建設プロジェクトの官民連携手法に関する調査分析と国際化戦略

研究課題

研究課題/領域番号 18K04508
研究機関京都大学

研究代表者

金多 隆  京都大学, 工学研究科, 教授 (10301243)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード建築生産 / 官民連携手法 / 建設プロジェクト / 建設マネジメント / 国際化
研究実績の概要

本研究課題では、わが国の建設関連企業が今後とも海外建設プロジェクトで活躍できるような国際化戦略の基礎となる理論の構築を行うことを目的とする。これまでの国際化戦略は、設計事務所による設計、建設会社の請負による施工というように、在来の固定的な業務分担を前提にしており、すでに市場開拓の上でも経営的にも限界にきている。世界的に新たな官民連携手法が模索されている中で、その動向を把握して、わが国の建設関連企業の強みを活かす方策が求められているのである。
本研究課題では、発注・契約方式の多様化をふまえて、新たな業務分担関係を構想しつつ国際化戦略を検討するところに特色がある。研究期間全体を通して期待される成果は、日本の設計事務所や建設企業体の担当しうる領域の提示を含む、一連の仮説の検証である。
初年度は、多様な発注・契約方式をとる建築プロジェクトの調査分析を行った。従来の設計施工分離発注方式や設計施工一括発注方式だけではなく、CM方式や各種のアドバイザーの参画する形態が採用されている。特に、ホテルでは事業者側のデザイナーやテナントであるホテルオペレータの果たす役割の大きいことが再確認された。これらは、発注・契約方式に関わらず、意思決定の遅延要因となって影響することがある。それを工期遅延や工事費超過に至らせないよう、調整者の果たす職責は大きい。誰が調整者となるかは、臨機応変と考えられていたが、発注・契約方式やCMR、ゼネコンの体制に依存する部分もある。次年度以降も契約やリスク管理、そこに求められるマネジメント技術/方法の関係性などを詳細に分析する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

大学の教育研究のエフォートが大きく、まとまった期間の海外調査を行うことが難しい。初年度は、国内近郊地域での調査分析を先行させた。

今後の研究の推進方策

次年度は、数量積算システムの導入を考えている。これにより、個別の設計図書と工事費の関係をシミュレートしやすくなり、プロジェクト評価に寄与する。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] The Hong Kong Polytechnic University(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      The Hong Kong Polytechnic University
  • [国際共同研究] 雲林科技大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      雲林科技大学
  • [雑誌論文] A STUDY ON CLIENT'S DECISION-MAKING IN CONSTRUCTION PHASE OF BUILDING PROJECTS IN JAPAN2018

    • 著者名/発表者名
      TAMURA Atsushi、KANETA Takashi
    • 雑誌名

      Journal of Architecture and Planning (Transactions of AIJ)

      巻: 83 ページ: 1505~1515

    • DOI

      10.3130/aija.83.1505

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 建築プロジェクトにおける発注者の意思決定に関する研究 -近年のホテルプロジェクトにおけるメンバー間の情報伝達の仕組みについて-2018

    • 著者名/発表者名
      田村 篤,金多 隆
    • 雑誌名

      日本建築学会第34回建築生産シンポジウム(東京)論文集

      巻: 34 ページ: 197-202

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 出面-建築生産の労働生産性を考える See workers' faces, and get more value in building construction.2018

    • 著者名/発表者名
      金多 隆
    • 雑誌名

      traverse 19,(京都大学建築系教室)traverse編集委員会

      巻: 19 ページ: 84-89

  • [学会発表] BIM and Architects’ Jobs in Japanese Building Projects2018

    • 著者名/発表者名
      Takashi Kaneta
    • 学会等名
      ICEC-PAQS Conference 2018, Sydney, Australia
    • 国際学会
  • [学会発表] 京町家のゲストハウスへのコンバージョンの現状と課題2018

    • 著者名/発表者名
      小河健児,金多 隆
    • 学会等名
      日本建築学会大会(東北:東北大学)学術講演「建築社会システム」

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公開日: 2019-12-27  

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