研究課題
1.2022年度(延長期間最終年度)の研究実績昨年度に引き続き東京2020大会以降の共生社会ホストタウンのバリアフリーに関わる当事者参画の状況を調査した。この調査では昨年度回答があった自治体を対象にメール調査を行い88団体からの回答があり、各自治体で当事者参画の一定の進捗が認められた。また、日本福祉のまちづくり学会への活動参加を通じて国内各地の当事者参画の動きを把握し、当事者自身の意識、設計者、事業者、行政の意識を確認する公開研究会を同学会未来型UD戦略委員会で研究代表者が立案し実現した。その他当事者参画の実践事例では、研究代表者が技術協力として参画した複数の公共施設整備において、当事者参画によるユニバーサルデザイン・ワークショップへの技術支援を行ない、障害当事者、設計者、行政等の関わり方の変化と共有すべき重要な整備プロセスを把握した。2.研究期間全体の成果概要2018年以降コロナ禍前までは韓国障害開発院等の訪問調査を繰り返し実施した。国内では東京都北区、渋谷区、大田区、明石市、及び新国立競技場の整備事業等で障害当事者がバリアフリーの政策決定、設計プロセスにどう参画することができるか、その課題について現状を把握した。2020年以降は主にWEBを利用して、研究協力者である韓国障害開発院柳バリアフリー室長、北京理工大学宮教授、中国建築大学林文潔教授、北京建築設計研究員焦氏と研究交流、加えて北京2022冬季オリンピック組織委員会バリアフリー専門家との情報交換を行った。この間韓国障害開発院主催の国際ユニバーサルデザインセミナーに日本の現状を報告した。研究の主な結論として、日本国内では東京2020大会以降急速に参画状況が改善されたが法による担保は変わらず、中国及び韓国ではバリアフリー法改正による参画ルールが一定程度確立していることが把握できた。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)
日本建築学会計画系論文集
巻: 87巻 ページ: 1688、1698
10.3130/aija.87.1688
福祉のまちづくり研究
巻: vol.24.NO,1 ページ: 24、29