本研究は、清末民国期において国家や地方政府が公共事業として推進する「伝統都市の近代的再編」に対して、民間の商業団体である商会がいかに関与しどのような役割を担っていたのか、蘇州・上海・天津を例に解明することを目標とした。①近代的都市再編における民間の関与、②上海市工務局による公共事業、③公共事業における宗教施設の取扱い、④近代都市計画の導入と実態について、それぞれ解明することができた。また、上海については清末民国期の薄れゆく伝統的空間理念について明らかにし、「伝統都市の近代的再編」を総合的に解釈することができた。
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