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2023 年度 実績報告書

中近世における社家町の空間構造に関する研究ー春日大社社家町を主な素材として

研究課題

研究課題/領域番号 18K04544
研究機関東京理科大学

研究代表者

伊藤 裕久  東京理科大学, 工学部建築学科, 教授 (20183006)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード春日大社 / 出雲大社 / 吉備津神社 / 社家町 / 門前町 / 屋敷形態 / 屋敷分布 / 住居形態
研究実績の概要

最終年度は、主テーマである春日大社社家町との比較対象として取り上げてきた、1.出雲大社社家町(島根県)、2.吉備津神社・吉備津彦神社社家町(岡山県)、3.上賀茂神社および北野天満宮社家町(京都府)、4.太宰府天満宮社家町(福岡県)等について新たな史料蒐集および絵図撮影を実施した。また古絵図との照合を中心に、現地でマッピング調査を実施した。そのことによって各社家町における歴史的町並景観の保存状況も把握できた。
さらに出雲大社社家町(杵築)については、研究利用許可が得られた明治4年(1871)「出雲国大社神地略図面」(個人蔵)を詳細に分析することで、これまで明らかでなかった階層差をもった出雲大社における社家集団の屋敷分布の特徴が具体的に判明した。とくに職商人・芸能民でもあった中・下層の社家屋敷の具体像が判明したことは、中世神人の系譜をひく祢宜階層の居住形態に注目した春日大社社家町の居住形態と比較する上で重要な研究成果となった。
本研究全体の成果としては、春日大社社家町の居住形態を具体的に解明することによって、旧祢宜家住宅として残された18世紀後期に建設された藤間家住宅について、空間構成を復原し、その建築史・都市史的価値を明確にしたこと。その成果によって国登録有形文化財(建造物)の選定に協力し貴重な建築遺構の保存活用が実現したこと。また、書院書院造系の上層社家住宅の系譜とは異なる中・下層の町家・農家系社家住宅を考察の中心に据えることで、神社に供奉しながら多様な居住形態をもつ階層差をもった社家集団について代表的な神社社家町について比較検討できたことが掲げられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 近代初頭における出雲大社・社家屋敷の分布特性に関する考察-明治4年(1871)「出雲国大社神地略図面」を主な史料 として-2024

    • 著者名/発表者名
      伊藤裕久
    • 雑誌名

      『2023年度日本建築学会関東支部研究報告集』

      巻: Ⅱ ページ: 551-554

  • [学会発表] 近代初頭における出雲大社・社家屋敷の分布特性に関する考察-明治4年(1871)「出雲国大社神地略図面」を主な史料 として-2024

    • 著者名/発表者名
      伊藤裕久
    • 学会等名
      日本建築学会関東支部

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公開日: 2024-12-25  

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