文化庁の模写模造事業で製作された39体の建築模型を対象とし、その製作年と製作者、製作背景を明らかにした。製作者は、伊藤平左衛門氏、和田安弘氏がその大半だが、近年は模型製作会社が行っていることを確認した。模型の仕様調査は、39基中34基について行い、写真撮影、仕様の記録などを行った。また模型製作に関する文献を収集した。さらにこれまでの展示活用の経緯として、国立歴史民俗博物館の開館により、模型のほとんどが同館に集約されたものの、その後、本学含め全国各地に分散したこと、模型の活用方法としては博物館での展示が行われているが、これまで製作された模型の内、約半数が現在活用されていない実態を明らかにした。
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