研究課題
基盤研究(C)
本研究はハワイ・マウイ島を事例として、1940年代までの航空写真を用いて糖業プランテーションタウン(プーネネ)のベースマップを作成し、各種文献、統計、写真、他の地図等の情報を重ねて当時の土地利用や空間構成を総合的に再現し、セトルメントとして特質を明らかにした。また、比較のためにオアフ島の代表的な糖業プランテーションタウン(ワイパフ、エワ)についても1940年代の土地利用図を再現した。
都市史
ハワイ諸島は18世紀末以降、サンダルウッドの輸出、捕鯨基地として次第に世界経済に組み込まれていくが、本格的な近代化・工業化・都市化を迎えるのは、19世紀半ばの近代製糖業の展開による。港湾、灌漑、道路、鉄道と共に各地で糖業プランテーションタウンが建設され、数百人から数千人の労働者が生活していた。これらを「セトルメント」として考察した研究がこれまでなかったことから、本研究はハワイ各地で建設された糖業プランテーションの形態の理解に貢献する研究である。