研究課題/領域番号 |
18K04549
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
|
研究機関 | 大妻女子大学 (2019-2023) 岩手県立大学盛岡短期大学部 (2018) |
研究代表者 |
赤澤 真理 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (60509032)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 日本住宅史 / 宮廷文化 / しつらい / 絵巻 / 古典文学 / 女房 / 装束 / 寝殿造 |
研究成果の概要 |
本研究は、打出(2具の袖口と褄を御簾の下から出す)の舗設を通して、10世紀から14世紀頃の后妃・女院の儀礼空間を明らかにする。古記録・文献史料・絵画史料を調査し、打出の実態や用法を検討する。また、女房装束を使用し、打出を再現することで、打出のイメージを検討する。 打出は、平安物語に示された本文と中世の絵画に描かれた視覚的表現が重ねられ、理解が構築されてきた。打出・几帳は、空間の季節感や居住者の特性を表す室内装飾ともいえる。後の近世の障壁画につながる役割がある。さらに、19世紀の住吉広行筆「舞楽図」(毛利博物館蔵)の打出の表現により、打出の袖口に付ける工芸装飾の重要性を認識した。
|
自由記述の分野 |
建築歴史意匠
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
寝殿造の研究は、公的な儀式を中心に、平面構成・殿舎配置の解明を目指して、研究がなされてきたため、住宅の内部空間の使い方や演出方法に関する研究は少ない。 本研究は、これまで服飾史や国文学、日本史学等で推進されてきた女房装束と建築との関係性から、古代中世の住空間の特質を追求したことに学術的な意義がある。また、これまであまり注目されてこなかった后や内親王、女房といった女性の使用する空間について注目したことに社会的な意義がある。
|