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2019 年度 実施状況報告書

可視化ベース温度計測法導入による衝撃波誘起渦生成現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K04564
研究機関名城大学

研究代表者

松田 淳  名城大学, 理工学部, 教授 (80415900)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード衝撃波 / 放電プラズマ / リーマン問題 / 音響インピーダンス / バロクリニック効果
研究実績の概要

本研究では,密度変調場と衝撃波との干渉により誘起される衝撃波誘起型渦生成現象について,衝撃波管と直流放電装置を組み合わせた実験系において,衝撃波マッハ数及び放電電力をパラメーターとしたパラメトリック実験における衝撃波通過時放電場消失過程の直接撮影による渦現象可視化,及び独創的な「衝撃波可視化ベース温度計測手法」の新規開発による放電場周辺の温度分布計測に基づく放電場モデルを実装した数値流体解析(CFD)と実験との融合解析により,密度変調場の衝撃波通過に伴い誘起される渦パラメーターへの衝撃波マッハ数及び放電電力依存性について明らかにしようとするものである.
本年度は,CFDと実験の融合解析に重要となる放電場モデル構築に向けた放電場温度計測手法の検証を行った.前年度に得られた可視化ベース温度計測法の実験結果について,発光分光法による結果との比較を行った.発光分光法における対象化学種は窒素分子とし,その回転温度計測を行った.発光スペクトルからの温度決定には,スペクトルマッチング法を適用し,そのために必要となる窒素分子の理論発光スペクトルの計算とデータベース構築も行った.
その結果,少なくとも電極付近に関しては,新規に開発した可視化ベース温度計測法による温度と発光分光による温度が誤差の範囲で一致する結果が得られた.このことは,本研究により開発された可視化ベース温度計測法の有用性を示唆する結果と考えられる.
今後,本結果に基づいて,放電電極周辺に形成される温度変調場をより忠実に再現可能なモデルを構築することで,実験とCFDの融合解析を遂行することが期待できる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り,新規に開発し可視化ベース温度計測法の検証実験として不可欠な発光分光法による温度計測結果を取得し,両者の比較検証を行うことができたため.

今後の研究の推進方策

これまでの実験結果を忠実に再現可能な温度変調場モデル構築を行う.併せて,実験で取得された温度分布を理論的に解釈するための解析の準備も行う.

次年度使用額が生じた理由

当初購入予定であった計算機用ソフト(コンパイラー,描画ソフト)の一部について,次年度以降の購入で対応可能となったため,次年度以降に繰越し,可能な限り最新版を購入することにしたため.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 3件)

  • [雑誌論文] 直流グロー放電場との干渉による衝撃波湾曲効果2019

    • 著者名/発表者名
      松田 淳,鈴木啓太,青山直樹,鬼頭卓大,大脇秀登
    • 雑誌名

      航空宇宙技術

      巻: 18 ページ: 37-46

    • 査読あり
  • [学会発表] Development of the discharge field model for the precise CFD simulation of the interaction between shock wave and plasma2019

    • 著者名/発表者名
      Tomoki Inoue, Yuki Yokoyama, Kenji Okada, Atsushi Matsuda
    • 学会等名
      31st International Symposium on Space Technology and Science,
    • 国際学会
  • [学会発表] Numerical simulation for the nozzle flow2019

    • 著者名/発表者名
      Shoma Kimura, Atsushi Matsuda
    • 学会等名
      31st International Symposium on Space Technology and Science,
    • 国際学会
  • [学会発表] Visualization of the shock wave interacted with the DC discharge field2019

    • 著者名/発表者名
      Tomoyuki Masani, Takuhiro Kito, Kohei Kuno, Katsuhiko Endo,Keishin Matsunami, Atsushi Matsuda
    • 学会等名
      31st International Symposium on Space Technology and Science,
    • 国際学会
  • [学会発表] 伝熱現象に基づく密度変調場モデルを用いた衝撃波との干渉CFD解析2019

    • 著者名/発表者名
      井上知樹,鬼頭卓大,岡田賢二,横山雄基,松田 淳
    • 学会等名
      2019年度日本機械学会年次大会
  • [学会発表] 超音速ノズルを使用したデバイス開発のための2次元ノズル解析用CFDコード構築2019

    • 著者名/発表者名
      木村祥真,松田 淳
    • 学会等名
      2019年度日本機械学会年次大会
  • [学会発表] 放電場との干渉による衝撃波変調現象の数値解析2019

    • 著者名/発表者名
      井上知樹,松田 淳
    • 学会等名
      第17回日本流体力学中部支部講演会
  • [学会発表] 放電場と干渉する衝撃波の形状変調の定量的評価2019

    • 著者名/発表者名
      政二誠幸,鬼頭卓大,久野航平,遠藤克彦,松波圭真,松田 淳
    • 学会等名
      第17回日本流体力学中部支部講演会
  • [学会発表] 衝撃波形状湾曲効果における放電電力依存性2019

    • 著者名/発表者名
      政二誠幸,鬼頭卓大,松田 淳
    • 学会等名
      第69期機械学会東海支部総会・講演会

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公開日: 2021-01-27  

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