複合材積層板を接合する手法として機械的及び接着接合があるが,接着接合強度の向上は,接着剤及び界面強度向上が主であり,しかも層間強度以上の強度は望めない.また,実際の設計では,確実な接合を保証する方法がなく,重量や疲労強度に有利といわれる接着接合部分には,機械的接合を併用しているのが現状である.しかし,本研究の結果では,接合方向と組継パラメータ条件を設定すれば,これまでの接合部分よりも約3倍もの接合強度を発現できることが確認され,これまで接着接合を用いることのできなかった部位にも接着接合が適用できる可能性がある.本研究成果では,今後の複合材構造軽量設計に大きく貢献できる可能性を示すことができた.
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