研究課題/領域番号 |
18K04585
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
渡邉 啓介 東海大学, 海洋学部, 准教授 (10297202)
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研究分担者 |
鈴木 英之 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (00196859)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 海底歩行 / Vertical Mining System / Self Walking / 海底鉱物資源開発 / Subsea Mining / ロックドリル |
研究実績の概要 |
平成30年度はジャッキアップ式海底歩行型プラットフォームのプロトタイプを用いて、陸上での歩行実験を実施した。このプラットフォームは、ドリル装置等を搭載する予定のデッキと、4本脚で自重を支えるステージを2セット有し、X方向、Y方向に移動させることができる。1セットの4本脚で自重を支えながら、残りの1セットの4本脚を移動し、歩行する。各脚は1本ずつ単独で動かすことができ、傾斜面でもデッキを水平に保つことができる。まず、平坦な場所での歩行実験を通じて、デッキを水平に保ったまま歩行できることを確認した。脚が着地しているかどうかを認識するために脚先端にタッチセンサーを取り付けた。この実験を通じて、8本の脚を動かすシーケンス制御アルゴリズムを改良しながら構築した。次に、軟弱な場所がある場合の対応方法を検討するため、傾斜のない床にスポンジやもみ殻入り枕などを設置し、脚を降下させていった際、脚が潜り込んで止まらない状況を模擬して、実験を実施した。脚の降下ストロークの上限に達するか、脚の先端に取り付けたタッチセンサーでスイッチがONになれば、軟弱箇所を通過して固い地盤に到達したとみなす方式が機能することを確認した。さらに、傾斜をつけた面を用意し、傾斜面の昇降の歩行実験を行った。これまでに構築してきたシステムで、傾斜は45度まで昇降でき、本プラットフォームの特徴を実験で実際に確認することができた。平成31年度の水中歩行実験に向けて、モーター部の水密カバーの検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画通り、脚の先端にタッチセンサーを取り付け、陸上での歩行実験を通じて、8本脚による歩行アルゴリズムについて検討した。本プラットフォーム開発に必要な機能確認実験として、1)平坦な場所での歩行実験、2)軟弱な箇所がある場合の歩行実験、3)傾斜がある場合の歩行実験、を予定していたが、これらの実験を全て実施し、アルゴリズムを修正しながら構築し、実験データを蓄積した。おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度は、プラットフォームのプロトタイプを水中仕様に改造し、水中での歩行実験を開始する。水中用のプラットフォームでは、センサー部、脚のアクチュエータ部を防水加工しなければならない。水中実験においても、平坦な場所での歩行実験、軟弱な場所がある場合の対応方法、傾斜の登下坂の歩行実験を行い、水中での歩行制御アルゴリズムの検討、最適な移動方法に関する考え方の整理を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
経費使用の結果、端数が出た。
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