| 研究課題/領域番号 |
18K04618
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| 研究機関 | 東海大学 |
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研究代表者 |
新谷 浩一 東海大学, 海洋学部, 教授 (60290798)
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| 研究分担者 |
今井 昭夫 神戸大学, 海事科学研究科, 名誉教授 (40160022)
西村 悦子 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (60311784)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 空コンテナの回送 / 折りたたみコンテナ / 減速運航 / 燃料油費の低減 / コンテナ船 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は，折りたたみコンテナ(以下，折りコンと呼ぶ)の導入が空コンテナの回送を減らすだけでなく，コンテナ船の燃料油費を低減させるかどうかを数理的手法により検証することである．折りコンとは，空荷のときに折りたたむことができ，それら一定個数を高さ方向に結束すると，元のコンテナ1個と同一寸法となるコンテナのことである．現在のところ，折りコンは市場において本格的導入にはいたっていない．
コンテナ船の運航からの観点で折りコン導入のメリットを考えた場合，一度に複数の空コンを荷役できるので，港での荷役時間を短縮できる見込みがあるところにある．その荷役時間の短縮分は，航海時間へ転換でき，減速運航さらには燃料油費の低減に寄与する．世界中を行き来するすべてのコンテナ船にこの減速効果がもたらされればその効果は甚大である．このことより，折りコンの経済性を評価するにあたり，コンテナ船の燃料油費の低減効果も加味する必要がある．
当該年度では，大陸間の海上コンテナ輸送における空コンテナ流動モデルを構築した．そのモデルは，①標準コンテナ(以下，標準コンと呼ぶ)のみ，②標準コンと折りコンの混同使用，③折りコンのみ，の3通りのコンテナ保有構成を想定する．最適化計算により，最適コンテナフローを決定する．本研究では，上述のモデルを用いた数値実験によって求まった最適解(コンテナフロー)を解析し，各港で荷役されるコンテナ数から荷役時間を求め，さらに平均速力と燃料油費を算出し，①～③を比較する．
数値実験の結果，②が他のフリート構成よりもコンテナ管理費用と燃料油費の合計費用を最も小さくする可能性があることがわかった．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度中に大陸間の海上コンテナ輸送における空コンテナ流動モデルを構築し，数値実験を行うことができた．しかし，その実験結果の解析の途中で当該年度が終了してしまったため，研究成果の発表や論文執筆までには至らなかった．
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| 今後の研究の推進方策 |
最終年度である次年度は，数値実験結果を解析し，その結果をまとめ，研究成果を国内学会や国際会議での発表，論文執筆および国内学会論文集や国際ジャーナルへ論文投稿を積極的に行う予定である．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
当該年度途中に研究分担者の1人が体調を崩し，研究活動を予定通りに遂行することができたなったためである．現在は体調が回復したので，次年度において当該助成金の残金を使用し，本研究を進める予定である．
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