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2019 年度 実施状況報告書

大規模マルチエージェントシミュレーション用基盤の構築と社会シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 18K04623
研究機関同志社大学

研究代表者

芳賀 博英  同志社大学, 理工学部, 教授 (30268114)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードマルチエージェント / 並列処理 / 選挙制度モデル / 数値解析 / 歩行者モデル
研究実績の概要

2019年度は基盤ソフトウエアの開発と,基礎的なアプリケーションの開発を行った.基盤ソフトウエアの開発については,前年度におこなったCUDA環境を利用するためのDSL(Domain Specific Language)であるrbcudaを基にして,C++プログラミング言語からGPU(CUDA環境)を簡便に使うためのライブラリMasCUDAの開発を行った.2019年度中にバージョン1を完成させることができ,それをもちいて基礎的なアプリケーションを開発した.
アプリケーションの開発としては,大規模行動シミュレーションのための歩行者モデルの開発をおこなった.これは従来Social Forceモデルの不自然な部分を改善し,より自然な歩行者の動きを実現させるモデルである.また他のアプリケーションとしては,マルチエージェントモデルを偏微分方程式の数値解析に用いたアプリケーション,選挙におけるより良い制度を見つけるためのモデルを開発した.これらの研究成果はいずれも国際・国内学会での口頭発表および学会論文誌として発表した.また選挙制度のモデルについては,学会の招待講演として招かれた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

基盤ソフトウエアの開発について,人員不足のために,開発がやや遅れている.これは担当者の在外研究にともなう大学院生の不足であり,一時的な現象である.すでに在外研究からは帰国しているので,今後研究を加速することにより,この部分の遅れは取り戻せるめどがたっている.

今後の研究の推進方策

今後はアプリケーションの開発に徐々にシフトしていき,具体的なフィールドでのアプリケーションの開発を行う.これと並行してそのアプリケーションの開発で出てきた課題を反映させることで,プラットフォームの開発を進めていく.

次年度使用額が生じた理由

COVID-19の感染拡大により,予定していた客員研究員の招聘を中止したため.2020年度にはCOVID-19の感染状況を勘案して,再度客員研究員として招聘する予定である.
2020年度には,研究討論と成果の公表(発表)のために,海外出張旅費を計上していたが,現在のところ,欧州各国は徐々に国境を開き始めており,完全な形ではないいにしろ,出張が可能になると考えられる.そのために旅費に使用する予定である.また,万が一出張が困難な場合には,出張旅費として計上している費用を,現在予定しているサーバーマシンを増強するために転用する予定である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] New Pedestrian Model Based on a Social Force Model with Sub-goals2019

    • 著者名/発表者名
      Toru Mizuno, Hirohide Haga
    • 雑誌名

      Journal of Computers

      巻: 14 ページ: 634-649

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Simulation of Japanese Diet Members Election System using ABM2019

    • 著者名/発表者名
      Hirohide Haga
    • 学会等名
      Workshop of CoSMos 2019
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] マルチエージェントモデリングによる選挙制度のシミュレーション2019

    • 著者名/発表者名
      高谷聡,芳賀博英
    • 学会等名
      日本ソフトウェア科学会第36回全国大会
  • [学会発表] Design and implementation of Multi Agent Simulation library MasCUDA for Parallel Processing with GPU2019

    • 著者名/発表者名
      Akira Ohiwa, Hirohide Haga
    • 学会等名
      EEET-2019
    • 国際学会
  • [学会発表] Solving partial differential equations using multi-agent modelling2019

    • 著者名/発表者名
      Shimizu Yasuhiro、Haga Hirohide
    • 学会等名
      AIP Conference Proceedings 2184
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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