研究課題/領域番号 |
18K04645
|
研究機関 | 大分工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小西 忠司 大分工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (00225468)
|
研究分担者 |
野中 尋史 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (70544724)
古川 隼士 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (90632729)
廣田 雅春 岡山理科大学, 総合情報学部, 講師 (70750628)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 消防統計 / 火災統計 / ビックデータ / データサイエンス / 共起ネットワーク / ディープラーニング / 火災要因の予測 |
研究実績の概要 |
R1年度の研究計画・方法では、試料採取と微生物同定として(1)下水汚泥,食品廃棄物,畜産廃棄物,木質系廃棄物の採取、(2)次世代シーケンス装置による微生物同定、および人工知能データ解析法による微生物叢の知識抽出、(3)食品廃棄物,木質系廃棄物に存在する微生物群への適用、(4)下水汚泥,畜産廃棄物に存在する微生物群への適用である。(3)については、微生物データベースから微生物名の自動抽出プログラム、火災に関する過去論文の自動抽出、さらに火災に感染した微生物名を同定するプログラムを作成した。また、(1)(2)に先立ち、大分市消防局と連携して,大分市情報管理課から入手した総務省火災白書の元データである大分市消防局管轄の火災要因および火災死者に関する10年間のデータを用いた。本データにより火災要因の繋がりを視覚的に表わす共起ネットワークの構築,さらにディープラーニングによる火災原因を予測モデルの構築を行った結果,以下のような成果が得られた。 (1)CSVファイル形式で保存された火災データの各項目間の関連性を2次元および3次元共起ネットワークで表現できるソフトウェアを開発した。共起ネットワークによるデータ可視化は,表形式データに比べ,データ間の繋がりや特徴の把握が容易になり,消防関係者が短時間で火災リスクを分析できる効果,感覚では見落し易いデータ間の繋がりへの注目を促すことができることがわかった。 (2) ディープラーニングによる火災原因を予測モデルの構築して10年分の火災データに適用した結果,確率の高い順に3つの出火原因と,火災調査で出火原因を比較した結果,50件中29件(約60%)が一致した。学習件数が100件以上の出火原因では,高い正解率があり,今後,さらに火災データを増やすことにより予想精度の向上が期待できる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H30年度の計画に関しては、プログラムを完成している。R1年度に関しては、計画の50%は当初計画とおりに進捗しており、残りの50,%に対しては、分析するデータを当初の実験データから火災データに変更して実施している。
|
今後の研究の推進方策 |
実験系でのデータ収集は、若干困難が予想されるため、火災統計や論文データからデータ収集を行い当初の微生物叢活性空間マップ法の適用 (3)微生物叢活性空間マップ法の構築、(4)食品廃棄物,木質系廃棄物に存在する微生物群への適用、(5)下水汚泥,畜産廃棄物に存在する微生物群への適用を考えている。
|
次年度使用額が生じた理由 |
差額139420円の理由としては、旅費の未使用分が大きいが、特に研究に支障にあることはない。
|