研究課題/領域番号 |
18K04660
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
野々村 敦子 香川大学, 創造工学部, 准教授 (60363181)
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研究分担者 |
磯打 千雅子 香川大学, 四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構, 特命准教授 (10505225)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 避難行動 / ハザード理解 / コミュニティ / レジリエンス |
研究実績の概要 |
平成29年7月九州北部豪雨において東峰村では3名の犠牲者が出たが,より大きな被害が出ていてもおかしくない状況であったにもかかわらず,被害を最小限に抑える避難行動がとられた。本研究ではこの要因について明らかにし,避難行動の在り方について分析することを目的としている。また,毎年のように豪雨が相次ぐことから,他地域における避難行動も分析し,避難行動の在り方について分析を掘り下げることとした。 東峰村での調査については,平成元年度分析して得られた知見の確認と、東峰村の方々の避難に対する考え方・対策を,3年経過した現在において追跡調査をする予定であった。東峰村の担当者の方と日程調整し,追跡調査の実施を2度計画したが,調査によって新型コロナ感染が拡大する可能性があることから,2度とも実施には至らなかった。 一方,昨年度,香川大学と協定を締結しているネパール・トリブバン大学附属サマルパンアカデミー危機管理学研究所(ネパール)との意見交換の機会にInternational Journal of Environmental Research and Public Healthに掲載された東峰村での避難行動を分析した内容を取りまとめた論文について紹介したところ,ネパールでも災害時の避難行動や今後の避難に向けた計画について分析しているとのことで,本研究のアプローチをネパールにも適用することとした。昨年度は,新型コロナの影響で日本からの調査参加は不可能であるが,オンライン会議を実施し,情報共有と意見交換の機会を設け,調査の準備を進めた。今年度の4月下旬から2週間程度現地調査を実施予定とのことで,データを共有してもらうよう,GISを用いた解析のサポートをする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
東峰村での調査については,平成元年度に分析して得られた知見の確認と、東峰村の方々の避難に対する考え方・対策を,2017年九州北部豪雨から3年経過した現在において追跡調査をする予定であった。東峰村の担当者の方と日程調整し,追跡調査の実施計画したが,本調査は,対面でのヒアリングで行うことから,新型コロナ感染が拡大の懸念性がある中では,調査実施により感染拡大の危険性があることから,実施は見送らざるを得なかった。このようなことから、2度、調査を計画したが,2度とも実施には至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
東峰村での調査については,東峰村役場の方と相談の上,対面での調査実施が難しい場合は,書面による調査に変えて,調査を実施する。さらに,本研究で得られた成果の水平展開を考えて,ネパールでの調査をすすめるとともに、香川県の自治会を対象に避難行動計画の検討を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度は、最終年度であったが、新型コロナ感染の恐れのため、現地調査などができなかったことから、令和3年度に調査することとした。
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