低温合成された金属六ホウ化物のナノ結晶を用いることで,従来は焼結に1800℃以上の温度が必要であったが,本研究では1200℃ー1600℃まで温度を下げても緻密な焼結体が得られることが明らかになった.焼結温度の低温度化により,微細な組織を持つ焼結体が得られ,熱伝導率を低減できることが明らかになった.この成果は,ホウ素化合物において電気的特性と熱的特性を独立に制御可能であることを示しており,更なる熱電特性向上が期待される.また,高性能な熱電材料の開発は,排熱利用発電などエネルギーの有効活用に貢献するものである.
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