本研究課題では、次世代を担うスピントロニクスデバイスの開発を目指し、磁性を示す層状化合物、ならびにそれらを単層剥離させた磁性ナノシートを創出した。 磁性イオンを含む層状複水酸化物 (LDH) に関し、(i) 異種LDHの複合化によって負の次期交換相互作用が発現すること、(ii) 半導体ナノシートとの複合化によって磁気物性を光変調できること、を見いだした。 磁性イオンを含む遷移金属トリカルコゲナイドに関しては、(i) 合成時における緩やかな温度勾配をつけた長時間の焼成、(ii) 単層剥離時における塩基存在下・高極性溶媒中での超音波照射、が効果的であることを見いだした。
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