研究課題/領域番号 |
18K04722
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
塩田 忠 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (40343165)
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研究分担者 |
生駒 俊之 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (20370306)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 炭化物薄膜コーティング / セラミック人工関節 / 低摩擦低摩耗 |
研究成果の概要 |
本研究では,セラミック人工関節の長寿命化実現のために生体適合性に優れ低摩擦・低摩耗の炭化ケイ素(SiC)薄膜コーティングの開発を目的とした.セラミック基材への密着性向上のため,シリコン中間層を介してアモルファスSiC薄膜をコーティングしたところ,SiC薄膜の剥離が抑制されてコーティングの寿命が大きく改善すると共に,摩擦係数がコーティング前の1/5程度まで低減した.アモルファスSiC薄膜は,血中タンパク質との反応性が低く,骨芽細胞に対する毒性が見られなかったことから,アモルファスSiC薄膜が生体適合性に優れた低摩擦・低摩耗コーティングとして有効であることが示唆された.
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自由記述の分野 |
表面工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の高齢化に伴って,機能を失った関節機構を人工関節で置換する外科的治療法(人工関節置換術)の急増が我が国を含むアジア圏全体で予測され,耐用年数15~20年とされる人工関節の長寿命化が急務となっている.本研究は,優れた水潤滑特性を示すことが知られていた炭化ケイ素セラミックスを用いた薄膜コーティングにより,最も低摩耗とされるセラミック人工関節の高摩擦という問題点を解決し,その長寿命化と普及に貢献すると考えられる.
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