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2020 年度 実績報告書

一価銅錯体と銅穴埋めっき

研究課題

研究課題/領域番号 18K04731
研究機関大阪府立大学

研究代表者

近藤 和夫  大阪府立大学, 研究推進機構, 客員研究員 (50250478)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード銅めっき / モニター / 回転リング-ディスク電極 / 一価銅 / 中間錯体 / CVS / リング電流
研究実績の概要

銅めっき液のモニターとして世界で初めて回転リング-デイスク電極を使用した。通常の銅めっき添加剤のモニターはデイスク電極のみである。回転リング-デイスク電極は中心部にデイスク電極と円周にはリング電極がある。リング電流を測ると発生した一価銅量が明らかとなる。銅穴埋めめっきの促進添加剤は一価銅と錯体を作る。その一価銅との錯体が銅穴埋めめっきを穴底の電流を上げ促進する。そのため穴底を促進する一価銅錯体が直接測定できるメリットがある。銅めっきをしたデイスク電極を溶解すると、一価銅を中間体として発生する。回転するとこの一価銅が遠心力で飛び出し、円周のリング電極上を通過する。リングの電位を正にしておくと、次の一価銅の酸化反応を起こす。Cu+→Cu+++e-
エレクトロン即ち、リング電流を測ると発生した一価銅錯体量が明らかとなる。
また通常の銅めっき液のモニターにはデイスク電極のみのCyclic Voltammetric Stripping(CVS)を用いる。CVSでは白金電極に付けた銅めっきをアノードにして溶解する。この溶解クーロン量が白金電極に析出した銅めっき量である。
これらの方法を併用して我々は最も困難とされていた4添加剤のモニターに成功した。96時間電解して使用済みの液をモニターして、不足分の添加剤を添加した。5x30μmのTSVのボイドは消滅して完全充填した。レベラーを含む4添加剤のモニターに成功した。また完全充填とは異なる特性の低線膨張銅めっき液の添加剤のモニターにも成功した。20時間電解した使用済液をモニターして、回転リング-デイスク電極のリング電極を用い、不足分の2M5S添加剤をモニター・添加した。添加することにより復元し、電解していない液の線膨張とほぼ同じ線膨張をしめした。
以上の結果をもとにCVS装置の事業化を展開中の日置電機株式会社と共願特許を出願・公開した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] A Rotating Ring-Disk Study to Monitor the Concentration of 2M5S in Copper Low TEC Electrolyte2021

    • 著者名/発表者名
      Anh Van Nhat TRAN, Tetsuji HIRATO, Kazuo KONDO
    • 雑誌名

      Journal of The Electrochemical Society

      巻: Under Review ページ: Under Review

    • 査読あり
  • [雑誌論文] High TEC Copper to Connect Copper Bond Pads for Low Temperature Wafer Bonding2020

    • 著者名/発表者名
      Anh Van Nhat TRAN, Tetsuji HIRATO, Kazuo KONDO
    • 雑誌名

      ECS Journal of Solid State Science and Technology

      巻: 第9巻 第12号 ページ: 124003-124010

    • DOI

      10.1149/2162-8777/abd14a

    • 査読あり
  • [学会発表] High TEC copper to connect copper bond pads for low temperature wafer bonding2020

    • 著者名/発表者名
      A. V. N. Tran, K. Kondo and T. Hirato
    • 学会等名
      PRiME 2020
    • 国際学会

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公開日: 2021-12-27  

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