研究課題
基盤研究(C)
PdCo合金を強磁性層に利用した磁性多層膜を作成し、その多層膜の磁気抵抗効果および水素雰囲気下での磁気抵抗効果について調べた。PdCo中のCo濃度および構造の最適化を行うことで、巨大磁気抵抗効果が発現することが分かった。またPdCo層が水素吸収することでPdCo層の磁化が減少し、その結果巨大磁気抵抗効果の大きさが減少した。つまり水素によりGMR効果を制御することができた。
機能性材料学
巨大磁気抵抗効果を外部因子により制御できることは、大きな抵抗変化を水素センサに利用できる可能性がある。また巨大磁気抵抗効果が応用されている産業においても、素子の改良・改善につながる可能性がある。また、水素吸蔵合金の電子物性分野への応用といった視点から、今後学術的に新たな展開が広がることが期待される。