研究課題
基盤研究(C)
本研究は、水素を含有しても発光強度が減少しない希土類添加酸化物の設計指針を得るために、実験および理論計算による解析に基づいて、水素が発光特性へ与える影響のメカニズムを電子構造の視点からモデル化することを目的とした。新しく水素含有希土類添加酸化物を見出すことができ、またその発光材料としての評価と電子状態の評価を行った。これらの結果より、添加物や水素が発光特性に与える影響のメカニズムを考察した。
材料工学
本研究は、研究代表者の実験結果および考察に基づいて創出したものであり、積極的に水素を含有した希土類添加酸化物発光材料の研究およびこのメカニズムを調べた学術的先行研究はない。新しい視点からの材料設計であったため新たな組成の酸化物合成にも繋がった。この成果は、広く蛍光体・水素関連分野への波及効果が期待でき、またこのモデルに基づいて、水素を含有した発光材料を設計しシンチレータ材料開発への展開も期待できる。