研究課題
60P2O5-35ZnO-5Al2O3-xMnOおよび60P2O5-(35-y)AmO-yXmO-5Al2O3-8MnOガラス(モル比,AmOおよびXmO:1および2価金属酸化物)を溶融急冷法によって作製し,アルカリおよびアルカリ土類が重元素であるほど低融点化したが,Mn2+の赤色蛍光は低下し,最終的に60P2O5-35ZnO-5Al2O3-8MnOガラスが最も強い赤色蛍光(内部量子効率:6.2%)を示した.また,1250 ℃,90 min溶融した60P2O5-35ZnO-5Al2O3-8MnO-0.1Cu2Oガラスおよび1300 ℃,60 minで溶融した60P2O5-35ZnO-5Al2O3-1.5Ag2O-8MnOガラスは,それぞれCu+およびAg-Ag+クラスターの濃度が最も高く,275および280 nmのUV光の下でCu+およびAg-Ag+クラスターからMn2+へのエネルギー移動によって最も強いMn2+の赤色蛍光を示した.また,(65-z)P2O5-35ZnO-zSb2O3-10MnOガラスを1300 ℃,60 minで溶融して作製した結果,Sb3+からMn2+へのエネルギー移動によって63P2O5-35ZnO-2Sb2O3-10MnOガラスにおいて,本研究の中で最も強いMn2+の赤色蛍光が発現した.上述したようにアルカリおよびアルカリ土類では赤色蛍光の著しい低下をきたすので,(65-z)P2O5-35ZnO-zSb2O3-10MnOガラスについて調査した結果,赤色蛍光はzが0~20の増加で60P2O5-35ZnO-5Al2O3-8MnOガラスと同様まで低下するものの,非架橋酸素が増えることなく,P=O結合が無くなり,その代わりP-O-Sb結合が増え,シリカ類似構造に変化し,ガラス転移点(Tg)が472~410 ℃まで低下し,LEDの発熱にも耐え,低融点化できた.
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セラミックス(Ceramics Japan, Bulletin of The Ceramic Society of Japan)
巻: 55 ページ: 825-828
https://www.suzuka-ct.ac.jp/mse/mse-web/?p=2720