研究課題
基盤研究(C)
波長が10ナノメートルの光を物質に照射し表面から削り取る実用的な加工法を確立した。10ナノメートルの波長の領域では,レンズを作るための透明な材料が存在しないため,反射を利用しアスペクト比が高い構造を加工するための光学系を開発した。また,マイクロメートルのスケールでは光の波の性質が顕著になる。このため,実際の加工形状と比較しながら,光の伝搬を制御した。これらの成果を用いて,10マイクロメートルの厚さのポリマー材料に直径が1マイクロメートルの貫通孔を作製できることを示した。
光加工
可視光や紫外光が物質に入射すると,吸収されてすぐに熱エネルギーに変換されてしまう。加工を行う場合作製した構造が崩れことになる。従って,従来10マイクロメートルより微細な加工は困難であった。本研究では,波長が10ナノメートルの光を用いることでこの困難を打破し,マイクロメートルのスケールでの加工を可能にした。この成果は,マイクロ化学分析器や細胞の操作のための構造を作製するの応用できる。