酸化亜鉛系焼結体熱電変換材料についてその微細構造制御によってキャリアの変調ドープ構造を付与することにより、その高性能化の達成を図った。 高電気伝導率粒子である(Zn0.99Al0.01)Oと低熱伝導率粒子である(Zn0.9Mg0.1)O粒子から成る複合焼結体を作製し、その熱電特性を評価した。(Zn0.9Mg0.1)Oの添加によって複合焼結体の熱伝導率は低下したが、電気伝導率は維持された。結果、無次元性能指数はわずかに上昇したが大幅な向上には至らなかった。焼結時において両粒子間の原子拡散が生じたことが大幅な向上に至らなかった主な原因であることが推測された。
|