平均粒径が20μmのSiC粒子を用いたMMCを,Lanxide法およびVoltex法により作製して微細化剤とした.1wt%の微細化剤を添加したAl-25wt%Si合金では,初晶Siの大きさが無添加の場合と比較して30%減少し,形状は針状から塊状に変化した.初晶Siは,SiC粒子の表面から核生成して成長しており,SiCが初晶Siの晶出核として有効であることが分かった.また,Lanxide法で作製した微細化剤を用いた場合,溶湯中でのSiC粒子の分散状態が均一になり,初晶Siの晶出核として機能したSiC粒子の数も増加した.このことから,AlNも初晶Siの晶出核として有効であることが示唆された.
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