ヒ素(As)を含有した水溶液を対象とし、バイポーラ膜電気透析法によるヒ素の除去と高度濃縮の実験を行った。5価のヒ素(As(V))を含有した水溶液を対象とし、予想通りにヒ素の除去と濃縮が起こることを確認した。処理水の体積に対して濃縮水の体積を小さくすることで、より高度にヒ素の濃縮が可能であった。水溶液中のヒ素の価数が3価の場合にも除去と濃縮が可能であった。また、水中の共存イオンやイオン交換膜の種類がヒ素の除去と濃縮に及ぼす影響についても検討を行った。更に、排水基準に近いような低濃度のヒ素含有溶液を対象とした試験についても実施し、本手法で達成可能なヒ素濃度に関して定量的に把握した。
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