研究成果の概要 |
有機結晶の不均一核化現象を明らかにするために、L-アラニンの過飽和溶液にポリプロピレンなどのプラスチック片を挿入し、核発生確率を評価した。プラスチックの移動速度を0.5, 2.0, 5.0mm/sに設定して溶液に浸漬した結果、2.0mm/sで最大の核発生誘導効果が得られた。次に、結晶多形の異なるポリプロピレン(α-PP, β-PP)を用いて核発生誘導を試みた。α-PPはL-アラニンの核発生を誘導したが、β-PPでは誘導効果が小さかった。また、α/β比率の異なるポリプロピレンを溶液に作用させた結果、β晶比率と核発生確率には相関関係があった。
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