直径10 nm以下の半導体ナノ粒子は量子ドット(QD)と呼ばれ特異な光学特性を持つ。しかしQDからなる高機能性材料を得るには,粒子径の揃った粒子を分散性の高いコロイド溶液とし,それを高密度に集積する技術の確立が必要である。 本研究では,貧溶媒添加法(SSP)を利用して単分散のQDが得られることを実証し,同時に不純物除去も可能であることを示した。拡張DLVO理論を利用してSSPの分級機構を明らかにすると共に,粒子表面に吸着するイオンや分子の存在が粒子の凝集を遅くすることを実験的に示し,ナノ粒子の凝集速度定数の定式化に成功した。粒子の集積方法に電気泳動堆積法を採用し,規則配列膜の作製方法を示した。
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