本研究では液液スラグ流の内部循環流による撹拌効果を利用し、生成粒子径分布の制御が可能な微粒子連続合成プロセスを開発するため、ミリスケールの円管内に形成させた液液スラグ流について分散相スラグの形状予測式ならびに圧力損失推算式の推算式を提案した。また、シリカ微粒子の合成実験を行い通常の管型反応器と比較したスラグ流の優位性を示した。さらにスラグ内部循環流の流速分布を解析し、循環流サイズの増大や循環周波数増大のための条件を明らかにした。これら基礎的知見は種々の化学反応や抽出など液液スラグ流利用プロセスの設計に有用であり、医薬品や化学品などの精密合成のためのフローリアクター開発に貢献すると期待される。
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