曲面生体膜の曲率を識別し、膜構造を制御する曲率認識タンパク質が注目されている。本研究では、曲率認識タンパク質を同定するための基盤技術の創出を目的とした研究開発を実施した。具体的には、サイズの異なる球形SiO2粒子を合成し、これを脂質膜で被覆することで、異なる曲率を有する生体膜を合成した。これに対して曲率認識モデルタンパク質との結合試験から、本手法により曲率認識タンパク質の評価と探索が可能であることが実証された。次に正常細胞とがん細胞それぞれから曲率認識タンパク質を探索し、がん細胞で亢進する候補タンパク質が特定された。 今後は当該技術をもとに新たな疾病マーカーが同定されることが期待される。
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