高い光電変換効率を持つ半導体量子構造太陽電池においてどのようなナノ構造が今後の研究対象として優位であるかについて、非発光電子遷移の観点から実験および理論計算で議論した。研究は三つの方面から行った。液滴エピタキシ法で作製したAlGaAs量子ドット、歪み緩和層を挿入したInGaAs/GaAsP、そして、量子細線と同じような構造を持つWoW型InGaAs/GaAsP構造である。これらに対し、光励起キャリアの緩和過程を理論計算も加味して解明し、構造を精密に作製できる量子井戸作製から出発し変調した構造を用いることで、ナノ構造太陽電池デバイスの高効率かつ安定なものを作製できる指針を示すことができた。
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