デバイスの動作を測定するための実験装置を構築した。この装置は3つの主要な評価装置で構成される:(1)高解像度デジタルカメラ(WRAYCAM-NOA200、Wraymer)と接続された金属顕微鏡(BM-3400TTRL、Wraymer)で、デバイスの動作を明確に視覚化し、高品質のビデオを撮影する。 5、10、20、40、100倍の倍率の対物レンズにより、デバイスの全体構造から細部の部品まで検証することができた。(2)デバイスに駆動電圧を出力する信号発生器、(3)デバイスに印加される駆動電圧をモニタリングするオシロスコープ。 短絡対策として、10kΩの抵抗を使用した。信号発生器とパッケージのリード間の接続は、ブレッドボードに取り付けられた抵抗器を介して行った。上記の実験装置を使用して、駆動操作実験をビデオ録画しながら、駆動電圧を測定した。 最低電圧 7.8 V で動作したことを確認できた。実験値は設計値よりも大きくなっている。 すべてのプルーフマスを引き込むのに7.8Vの電圧が必要な理由を調べるために、予想される5.0Vの電圧を印加した。左側と右側のプルーフマスが固定電極に接触できる距離だけ移動する、つまり引き込まれるのに対し、中央のプルーフマスはそれ以上の距離だけ変位することがわかった。 以上の結果より、左右のプルーフマスのプルイン電圧は設計値に近いことがわかる。櫛歯は非対称に配置されているため、狭いギャップを持つ櫛歯電極間に発生する力は、広いギャップをもつ櫛歯電極間に発生する力よりもはるかに大きくなり、設計通りの駆動電圧と一致した。 一方、中央プルーフマスのかみ合った櫛歯は対称であることを確認した。従って、力が釣り合っている状態となり、中央プルーフマスを引き込むために設計値よりも高い電圧が必要となる。 実験データより、プルイン現象が起こる力に相当する電圧は7.8Vであった。
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