近年、MEMSにおいて心臓部であるマイクロアクチュエータ部は大きな問題を残している。MEMS分野において、集積回路やマイコン等の 3.3 ~ 5.0 V の直流電圧で駆動しようとしてもサブミクロンオーダー程度の僅かな変位量しか得られない問題が未だに解決されていない。そこで、本研究はその問題に着目し、櫛歯型静電MEMSアクチュエータを基にプルイン現象と複数のバネ・質量系によって低電圧駆動で大変位量を実現できることを実証することにより、これまでDC駆動で大変位量が不可能とされた静電マイクロアクチュエータの概念を覆し、学術的な意義が十分ある研究を遂行することにした。
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