マイクロRNA(miRNA)はがんなどを早期に診断するための次世代バイオマーカーとして期待されている.本研究では,研究代表者が独自に開発してきた「自律駆動マイクロ流体チップ」を活用することにより,短時間で高感度にmiRNAを検出できる方法を開発することが目的であった.すでにmiRNAを20分で検出することに成功していたので,本研究では感度の改善が主要な課題であった.まず反応液組成の最適化を行い,5種類のmiRNAで検出限界を10倍ないし100倍程度改善した.さらにこの反応液組成をヒト由来試料に適用し,3種類のmiRNAの発現量を測定したところ,従来法による測定結果と良く一致した.
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