現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
開発した自動ハイスループット計算ツールにより、広範囲の材料空間のスクリーニングと材料物性データベースの構築を遂行した。 ターゲットとなる材料空間は、計38個の原子(Al, Si, Sc, Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Ga, Ge, Y, Zr, Nb, Mo, Tc, Ru, Rh, Pd, Ag, Cd, In, Sn, Hf, Ta, W, Re, Os, Ir, Pt, Au, Hg, Tl, Pb, Bi)から構成される4元高エントロピー合金群である(全組み合わせは147,630個)。 この材料空間に対してハイスループット計算を適用し、数値パラメーターや収束過程を適切に制御することで、99.97% (147,598/147,630) の系を自動的に計算することに成功した。 構築したデータベースには、KKRグリーン関数法の性質を活かし有限温度磁性や残留抵抗率等、他の第一原理電子状態計算手法では計算が困難な物性が含まれており、研究者にとって非常に価値が高いものとなっている。
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