液晶の位相変調効果と偏光回転効果を利用した二つの顕微鏡観察・計測システムの開発を行った。第一は「複屈折画像観察・測定システム」であり、液晶セルを顕微鏡に組込んで位相シフト法を導入する事により高精度な複屈折画像観察を実現すると共に、45°の偏光回転を生じる液晶セルを更に組合わせて全方位の複屈折画像測定を実現した。第二は「微分干渉観察・計測システム」であり、90°TN液晶の横ずれ効果と偏光回転効果を組み合わせて、横ずれ量や背景の明るさが電子的に調整可能となる微分干渉顕微鏡を開発した。さらに、TN液晶のねじれ方向切替によって全方位の微分干渉画像を電子的に取得できる可能性を実証した。
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