低温で高効率な熱電子発電の実現に向けて、二硫化モリブデンおよび窒化アルミニウムガリウム半導体による低温熱電子放出源を開発し、従来の金属熱電子源よりも圧倒的に低い300℃での熱電子放出を観測した。二硫化モリブデンの硫黄欠陥形成とドーピングにおいて、低温プラズマ処理は有効である。プラズマ処理技術を用いて二硫化モリブデンのバンド構造ならびに表面特性を向上させることで、可視光を効率的に電子放出に利用できる電子減が期待できる。本研究の成果は、半導体エミッタの低抵抗化、低電子親和力化について有用であり、狭真空ギャップの熱電発電器モジュールの作製において有用な知見といえる。
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