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2020 年度 研究成果報告書

酸化物界面における強誘電性揺らぎによる超伝導特性への影響

研究課題

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研究課題/領域番号 18K04940
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
研究機関岡山大学

研究代表者

堀場 律子 (江口律子)  岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 助教 (50415098)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード超伝導 / 酸化物界面 / 強誘電性
研究成果の概要

LaAlO3/SrTiO3界面における超伝導物性に強誘電性の揺らぎを導入するため、基板を量子常誘電体として知られるSrTiO3から強誘電相転移を示すCaドープSrTiO3に置き変えたLaAlO3/CaxSr1-xTiO3を作製した。界面に発現する金属伝導や超伝導特性を調べた結果、常伝導状態の抵抗率の温度変化では強誘電相転移にともなう異常が観測され、さらに低温では超伝導転移が観測された。LaAlO3/CaxSr1-xTiO3の超伝導転移温度(Tc)の最高値はLaAlO3/SrTiO3の系よりわずかに上昇する程度であったが、常伝導状態での伝導度に対するTcの相図は異なることを明らかにした。

自由記述の分野

固体物理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

酸素欠損を持つバルクのCaxSr1-xTiO3-dは強誘電相転移を示しさらに低温では超伝導を示すことが報告された。この報告により強誘電性揺らぎの超伝導への影響が議論され、強誘電性揺らぎがTcの上昇に効果的に働くのではないかという予想が理論的になされた。このようなシナリオは、銅酸化物や鉄系の高温超伝導体において、超伝導が反強磁性相近傍に出現するということに類似している。このように様々な電子物性相において、一見悪影響を及ぼすと予想される電子物性相の相境界近傍で新奇な物性や機能が現れるということは物性研究において大変興味深いポイントであり、新たな機能を創出するプラットフォームとなり得ると期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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