化学的酸化剤や電気化学的方法により高分子を部分酸化することでp型ドーピングを行う手法が古くから利用されている。本研究では、高分子にスルホン酸基の前駆体として硫化メチル基を化学修飾させ、光照射によりスルホン酸基に変化させることでドーピングする新たな手法構築の基礎研究を行っている。光が照射された場所だけを局所ドーピングできるため、従来法では困難な、ナノデバイス作製で必要とされる原子スケールでの領域選択的ドーピングや導電率制御を可能にする。また、化学修飾を利用するため、高濃度ドーピングでの分子のゆがみやドーパントの脱離による伝導率低下などの問題も解決できると期待される。
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