2つの2次元周期構造がずれて重なり干渉するときに生じるモアレパターンはある種のベクトル場として扱うことができる。本研究ではそのベクトル場の電磁場に対する性質を系統的に明らかにすることを目的とし、2次元金属周期構造を重ね合わせたメタ表面(モアレ型メタ表面)をテラヘルツ帯で動作するように設計、作製した。さらにそのベクトル場の動的変調手法の開発を行った。モアレ型メタ表面により電磁場へ与える位相分布はそのずらし方によらずトポロジカルな普遍性を有することが分かった。また、モアレの発生手法として視差を取り入れることで入射角を変えるだけで電磁場が感じるベクトル場を動的に変調できることが分かった。
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