研究課題/領域番号 |
18K04997
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研究機関 | 八戸工業高等専門学校 |
研究代表者 |
古谷 一幸 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70354660)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 破壊靭性 / 核燃料デブリ |
研究実績の概要 |
難削性核燃料模擬デブリの開発では、前年度試みた手法では見通しが得られにくいと判断した。そこで今年度は、炭化ボロンと安定化ジルコニアの圧粉体をガラス容器に入れて真空封入し、ガラス容器ごと焼結する方法を試みた。真空封入条件については特許申請に係るためここでは割愛させて頂く。焼結条件については昨年度と同等とした。その結果、圧粉体の表面近傍(主にガラス容器に接触する部分)では、溶解したガラスが圧粉体に浸潤し、B4Cも酸化しており焼結状態は不良であったものの、圧粉体の中心部分においては、ガラスの浸潤も無く、またB4Cも目視観察からは未酸化状態であった。しかし、圧粉体中心部の硬さは予想された硬さを大きく下回っていた。B4Cが含まれないジルコニアのみの圧粉体をそのまま焼結するのであれば良好な焼結が可能であることは既に確認済みであり、従って焼結温度および時間が不適当であるとは考えづらい。よってガラス容器に入れたこと等により規程の焼結温度に達しなかったことが原因の一つである可能性が考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
難削性模擬核燃料デブリの製造手法の検討において、当初想定していた手法が適用困難である可能性が生じた。また研究協力者の所属が変更となったことで、当初予定していた協力体制および協力内容を維持することが困難となったことから、新たな協力体制および協力内容を含む研究体制の再構築等が必要となったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者の所属変更に伴い、予定していた協力体制および協力内容の維持が困難となったことから、それに応じて計画の一部、特にイオン照射に係る部分を見直す必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの蔓延により実験等の為の出張が大幅に制限されたことから旅費がほとんど使用できなかったことによる。本研究予算の旅費に占める割合は少なくないことから、新型コロナウイルスの収束を期待し、研究を1年中断することも考えている。
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